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チキタ・ヴァーニレージョの改修・改装・店舗
2009年12月15日 / by:URB / category:声
チビタ・デ・ヴァーニレージョは、13世紀から14世紀の中世山岳都市の中でも、際立った断崖絶壁に立つもので
す。新しい橋でも、どきどきするような高さですが、城壁の中には、さまざまな店や宿泊が計画されています。
現在進行形ですので、手がつけられて居ないものもありますが、600年から700年も経ってから、新しく利用で
きることは、今流行のサステイナブルなことの基本ではないだろうか。これは、文明的なサステイナブルではな
く、文化的なサステイナブルな見本である。どこの場所でも可能なサステイナブルは、文明的なものであるが、
その場所でしかできないサステイナブルは、文化的である。今流行のサステイナブルは、世界どこでも共通な
ものを目指しているので、あまりにも文明的であることによって、早晩その道が行き詰るに違いない。
近代建築の隘路と同じことになるのではないだろうか。壊せるものを造ることが持続可能なことに結びつくとい
われているが、このヴァーニョレージョのように、壊しきれないものこそ工夫を凝らして利用するだけに、その土
地の持つ条件や価値や文化を背景に新しい価値観で作り上げられるに違いない。